split / ENVY & THIS MACHINE KILLS (7inch)

split / ENVY & THIS MACHINE KILLS (7

僕にとって重要な一枚。
まず、A面のENVY。2枚のミニアルバム、angel's curse whispered in the edge of despairとthe eyes of single eared prophetにリンクするサウンド。激しさや悲しみなどをドラマティックに展開するサウンドと抽象的な歌詞は正に彼らにしか生み出せないものであり、彼らのサウンドを言葉に表すなんて到底出来ない。今年の6月に1997年から2003年までの音源のコンプリート盤がリリース予定なので、この曲も聴けるでしょう。
そして、B面のTHIS MACHINE KILLS。既に解散してしまったが、その性急なサウンドとポリティカルな歌詞は独特だ。1999年2月4日の深夜、アフリカ・ギニアからニューヨークへ働きに来た22歳の青年アマドゥ・ディアロ氏の事を歌った歌詞はアメリカの暗黒部分を映し出している。武器を一切持たないのに、4人の白人警官から41発の銃弾を発射され、うち19発がディアロ氏の体に命中。事件後、警官たちは身柄拘束もされておらず、48時間ルールというものに守られていたと言う(ある意味、テロだと思うし、テロよりタチが悪い。)。現在はどうなのか不明だが、70年代アメリカ南部諸州では義務教育(アメリカ合衆国は偽りで、アメリカ合州国という名が相応しい。アメリカは先進国ではなのか。アメリカの正義って何だ?)というものが全く存在していなかった。その結果、教育を受けられないのは多数の黒人だったし、悪名高いリンチや殺人の被害者も黒人だったのは日常茶飯事だったのは言うまでもないだろう。そんな当時、イエロー・パワーを叫び、黒人やアジア人と連帯し、行動を起こしていた日本人女性がいた。彼らの歌詞を読むたびに彼女の姿がだぶる。彼らの歌詞は常に興味深い。

ENVY
http://www.sonzairecords.com/envy/envy.html