rock for light/BAD BRAINS(CD)

アメリカ・ハードコアバンドの2ndアルバム。1stアルバムと被ってる曲もあるし、Caroline Recordsからの再発当時は1stアルバムはカセットテープ・オンリーで入手不可能だったので、個人的には実質的に1stアルバムに当たる。
再発前に交際していた女性に彼らのライブ盤を聴かされ、ライブ80年代前後のハードコアのイメージを覆した程の強烈な印象を受けた。パンク/ハードコアを初めて聴いた時以来のカルチャーショックを受けたかも知れない。メンバー全員黒人というそれまでのハードコアバンドのイメージとは違うサウンドは再発当時のハイトーンボーカル系ポストハードコアバンド(DC系では無く、Revelation系)をすんなり受け入れるキッカケともなった。とにかく、彼らの民族的ルーツであるルーツレゲエ/ダブとハードコアサウンドを一枚に収めたこの音源は凄い衝撃だった。レゲエ/ダブ系も少し齧ったが、真剣に全音源を集めようとしたのはこのバンドのボーカルHR物だけだった。思い入れが深いバンドの音源である。
緩急とスピード感の性急な展開、黒人に出せないボーカル、メロディアスなギターソロ、全てが圧倒的で強烈な存在感を感じる。曲間とA&B面を飾るルーツレゲエ/ダブ系サウンドがこのバンドの持つ特異性と個性を表している。正反対とも言えるハードコアサウンドとレゲエサウンドの融合が緊張感と安堵感をもたらす。レゲエへのアプローチは70年代パンクバンドの中にも幾つもいるが、黒人発信のハードコアサウンドに初めて触れたのがこのバンドであるし、自分が持っていたハードコアのイメージを変えたのは間違い無い。
不滅的歴史的名盤。
released by PVC Records in 1983
http://www.badbrains.com
http://www.myspace.com/badbrains
Caroline Records
http://www.caroline.com