bizarro/THE WEDDING PRESENTS(CD)

bizarro/THE WEDDING PRESENTS(CD)

イギリス・ギターポップ/インディーロックバンドの2ndアルバム。今年の来日公演ではこの名盤を全曲演奏し、デジタル配信したという。好きなアルバム丸ごと演奏する機会を見られるのは滅多にないこと。観に行きたかった気もするが過ぎたことは仕方が無い。6年前に彼らの1stアルバムレビューを書いたが、その稚拙な文章に呆然。数文字書き加えたが、後はそのまま放置。以前のレビューを全て書き直したい衝動に襲われたが、書き直した所でそれほど変わるわけでもないので放置決定。
3rd以降は彼らの代名詞的な高速ギターカッテングが鳴りを潜め、興味を失っていくんだが、イギリスのヒットチャート記録を打ち立てたHit Paradeシリーズを中古で見つけて買ったりしていたが、1st&2ndみたいに思い入れはない。やはり、彼らのカッテング奏法が失われていたのが大きな理由で、この音源はその個性的なセンスを感じることが出来る最後のアルバムだと思う。
荒々しさや疾走感を存分に、心地良く感じる。僕にとっては全曲名曲みたいなものだけど、ラスト2曲はその凄さに昔は気付いてなかった。正に表面的な部分だけを捉えていた自分の浅はかさをまたもや思い知らされた。
M9"take me!"ダイナミックな高速ギターカッテングにエモーショナルなギターが競い合い、モリッシー似の渋声ボーカルが絡んでいく。9分を超える曲だが、中盤からはボーカル無しで延々と繰り返される高速ギターカッテングとエモーショナルなギターの応酬。底の無い蟻地獄に落ちていくような錯覚に陥る。ラストのドラマティックフレーズにやられた。ラスト曲"be honest"はアコースティックな路線で一貫したほのぼのとした優しさや暖かさが伝わった来る。でも、やっぱりあのギターカッテングのガシャガシャ鳴る楽曲群が一番魅力的。
U2の初期音源に並ぶ衝撃を受けた名盤。
released by BMG records in 1989
http://www.scopitones.co.uk
http://myspace.com/theweddingpresent