walk together, rock together/7SECONDS(CD)

walk together, rock together/7SECOND

アメリカ・SxEハードコアバンドの2ndアルバム。1stも究極の名盤であり、本来は1stをレビューすべきだろう。ただ、生まれて初めて予備知識無しで選んだハードコアの音源であり、言葉に出来ないほどの思いがこの音源には詰まっている。
他人の評価はどうあれ、このバンドが80S以降のハードコアの歴史を変えた革命的存在である事実は否定して欲しくない。様々なパンクやハードコアと呼ばれる音楽を聴いてきたが、無人島に一枚だけ持っていくとしたら、この一枚だ。このバンドに出会わなかったら、Husker DuやFugaziなどのバンドも知らずにハードコアという音楽から遠ざかっていたかも知れない。本当に思い入れがある。
80年に結成され、現在も活動を続ける彼らのサウンドスタイルはハードコア界一変させた。だけではなく、僕自身の音楽的考えも変えた。70年代ハードコアに対するイメージ、どうしても馴染めなかった。何度も書くが、この音源が全てを変えた。音楽に対して、この音源を聴いた時ほどの衝撃を越えるものはあまりない。それほど強烈なインパクトを与えた。
昭和から平成へ変わろうとした時代、僕は西新宿のレコード屋でこの音源(当時は12インチ)を見つけた。上京したてで、音楽、特にパンクやハードコアへ対する音楽的欲求が凄かったし、飢えていた。池袋にあったパンクやハードコアをほぼ専門とするレンタルレコード屋(CDなんて殆ど置いてなかった)へ頻繁に通っていた。もしかしたら、あそこにあったのかも知れないが覚えていない。初期衝動?そんなの軽く通り越したよ。
70年代とは違うジャケット、ヘッドホンから流れてきたサウンド、捜し求めていたものがあった。1〜2分という短いハードコア・ショートチェーンにぶち込まれた重厚さはないが軽快なリズム感やポジティブでありシンプルなメッセージを伝える歌詞は後のYOUTH CREW HARDCORE(OLD SCHOOL)のバンドに通じるものがあるし(Youth of Today結成前のVoであるRay Copperがインナーに写っている),影響を与えたはずだ。メロディク感さえ覚えるメロディーラインやコーラスワーク。感覚的なものだが、アメリカ西海岸(正確には内陸部に位置するが)のバンドだからこそ生まれたのかなとも思う。凄くアメリカ的な印象を受けた。多分ね、今まで無い心の雄叫びを上げたはすだよ、僕は。
直後に僕はBad Brains,Husker DuやFugaziなどのバンドを知り、その音楽性に強い衝撃を受けたが、それらは受身の情報で知ったものであり、自分自身が見つけたこの音源には何度も書くが凄く思い入れがある。後の音楽性の変化に大ショックを受けながら信じて買い続けたほどだ。残念ながら、結局残ったのはこれと1stの2枚だけだが。
サウンドスタイル、SxE思想、ファッションスタイルに至るまで強烈な個性感と唯一無二の存在感を見せつける名盤。99 Red Balloonsのアレンジは傑作。これ以降のパンクバンドのカバー曲なんてこれの模倣品にしか聴こえない。シンプルだけど、全てに置いて先進的なサウンド
ジャケットはPushead,プロデュースはIan Mackaye。
http://www.7seconds.com
http://www.myspace.com/7seconds
BYO Records
http://www.byorecords.com/