eucalyptus/V.A(7inch)

アメリカ・エモ/激情ハードコアバンドの2枚組7インチ・コンピレーション。以前のレビューは収録バンドを羅列しただけだったので再レビュー。
マイ・フェイバリット・レーベルTree Recordsの第一弾リリース。インナー・スリーブは6種類と楽しみも多く、レーベル・オーナーはリリースの2年前からこのコンピの構想を立てていて、90年代前半から中期への音楽シーンの流れを知る上でも貴重な音源。収録バンドも重要なバンド多し。この音源は多分、どこかのユニオンで手に入れたと思うが、手に入れた時は最大級の喜びが訪れた。歌詞カード無しだが、オーナーの各バンドに対する思いが書かれている。
Disc-1
A-side
1-wing of an angel/Indian Summer
ディスコグラフィーCD収録曲なので、後日レビュー予定。
2-bastille/Current
USealry 90'sエモバンド。インナーにはリリース時に解散したバンドが触れられているが、このバンドだと思う。バンド活動時にリリースしたかった思いにリスペクト。80年代の重要レーベルの一つがDiscord Recordsなら、Tree Recordsは90年代の重要レーベルの一つだと思う。この曲も ディスコグラフィーCD収録曲なので、後日レビュー予定。そういえば、スプリットシングルも何枚か持っている。
B-side
1-little engine/Allure
コンピレーションの利点の一つは新しいバンドを発見出来る点にあると思うが、このバンドは正にそうだと言える。収録バンドの中でも無名に近いと思うが、一番激情的でエモーショナル度が高い。スポークン/絶叫ボーカルを使い分け、ドラマティックさも交え、静動の展開に呼応するかのように表情を変えるボーカルとサウンド。リズム隊がいい味出している。ベースで始まるイントロにギターが絡んで、スポークン・ボーカルを経てからの激な展開。文句無しにスリリングな名曲。
人によっては時代を感じさせる激情ハードコアサウンドかも知れないが、こういうサウンドは自分には絶対外せない。
2-calm/Shroom Union
ギューン系ギターとドタバタドラムが印象的なカオティックな雰囲気があるポストハードコアなサウンド。
Disc-2
A-side
1-slingshot/Boilermaker
US mid90'sエモで外せないバンド。スローパートやミドルテンポな展開にメランコリックな要素も交えながらドラマティックに展開。ラスト近くは清涼剤的な清々しさを覚える。
B-side
1-i will not be ignored/Julia
このバンドもUS mid90'sエモで外せないバンドで、独特なエモーショナル感が特徴的なバンドだが、この収録曲は全体的にストレートで荒々しい印象。荒々しさがクラシック・ハードコアを彷彿。一気にトーンダウンする静パートとの対比に彼ららしさを感じる。
2-blackness/Embassy
このバンドの音源は10年以上聴いてない。どこかグランジ的なボーカルを交えながら、エモ/ポストハードコアなサウンドが絡む。イントロは絶句ものだが、序々にコンピ収録バンドらしさを発揮。
released by Tree Records in 1994