take free 2003/april(fanzine)

take free 2003/april

2003年3月イラク戦争開戦。そんな時期に岡山のバンドDip Legのドラマーであるチハル氏がフリーペーパーを発行。彼女のコラムや日記、戦争体験者の祖母へのインタビューなどで構成されている。
以下は思いつくままに簡単だが僕なりの戦争論に付いて書きたいと思う。
開戦前には戦争反対運動が湧き上がり、日本のパンク・ハードコアシーンでも反対署名運動が捲き起こった。僕も参加したが、恥ずかしながら一般世論なるものが戦争阻止への抑止力になるかも知れないと思っていた。ベルリンの壁みたいにね。実際は何の役にも立たかっのは残念。あれから10年近い月日が過ぎようとしている現在、戦争の脅威よりテロの脅威が身近に迫っている。だが、日本を含む極東アジアでは今も戦争の脅威は残ったままだ。
イラク極東アジアに限らず、植民地主義による負の遺産が世界の戦争や内戦、テロに少なからずの影響をもたらしているのは事実で、争い事が無くなることは永遠に無いと僕は思う。国連の果たす役割は限られたもので、前時代的な植民地主義を実践する大国が常任理事国に収まり続け、主導する。イラクもそんな大国に翻弄され続け、二つの戦争を戦うはめになったのは悲劇だと言うしかない。フセインに正義が無いのは明らかだが、戦争参加国、援助国にも正義は無い。つまり、イラク戦争には正義に値する国々は無かった。
エジプトの政権崩壊が飛び込んできたが、その長期政権を後押していたのが大国なのは言うまでも無い。大国が蒔いた種が世界の混乱へと繋がっている状況は過去も未来も変わることは無い。
released by selfreleased in 2003